希望の光~たとえあなたが消えても愛し続ける~
子どもの頃、近所に住んでいて親同士が仲良しだった縁で、4歳年下の俺を弟みたいに可愛がってくれてた。両親が亡くなった後も、落ち込む俺にいつも優しく微笑みかけてくれて……
その笑顔が、厳格な祖父と2人暮らしだった俺の心をどれだけ癒してくれたか。


反抗ばかりして警察沙汰になっても、1番に駆けつけて頭を下げてくれたのは彼女だった。
いつだって俺の味方でいてくれた京夏さんのことを、俺は唯一、信頼し、尊敬していた。


大学を卒業してすぐに東京に出て就職した彼女は、そのうち、どこかの会社の社長と結婚し、幸せになったと……地元のみんなが噂していた。


「京夏さんが幸せならそれでいい」、俺はそんな風に自分に言い聞かせた。


言葉では言い尽くせない程の感謝と、そして―――
この深い「愛情」を、俺はずっと胸の奥に隠して生きてきたんだ。
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