俺に夢中になれよ～純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない

帰る途中で、
「着替えがいるね。買い物して帰ろう」
そう言うと、少し走った後、パーキングに車を停めて、近くのブランドのお店に入った。

「俺の行きつけの店だ。ここで揃うだろう」
確かに･･･2階建てで、1階は男性、2階が女性専用になっているお店。
ただ･･･1着だけでも、私が見ることがない値段だった。

「これは晴海様、いらっしゃいませ」
「急いでいるので、彼女に合うカジュアルな服一式に靴と、ルームウェア、下着と、値段は気にせず、見繕ってください」
「はい、では、2階へどうぞ」

そう言われて2階に行くと、女性スタッフがサイズを測り、あっという間に一式揃えてくれた。

「あの･･･こんな高いもの･･･」
「花純の家まで、着替えを取りに行く時間も、惜しいんだ。さぁ、簡単に食事して帰ろう」

副社長がどこかのレストランに電話を入れて、メニューを伝え、直ぐに着くから、準備して欲しいと伝えていた。

イタリアンレストランに着いて、案内されると、そこには料理が、用意されていた。
「今日は簡単でごめん。今度ゆっくりと、フルコースを食べに行こう」

緊張で美味しさを堪能する余裕もなく、終わって早々車に乗ると、テレビや広告で見るような、タワーマンションに着いた。
どれだけのセキュリティが･･･というほど、何重もロックされている。
「さぁ、入って」

広い･･･家の中で迷子になるかと思った。
部屋が３つ、そしてリビングが私の家よりずっと広い･･･
ここで、1人で住んでいるんだ･･･
モノトーン調のインテリアの部屋は、副社長によく似合う。