俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
時間を掛けて愛された後も、包み込まれるように抱きしめられた。

「ダメだな・・・1度花純と過ごしたベッドは、もう1人では眠れない」
柊弥さんに抱きしめられる腕の中から、顔を見上げた。

「なぁ、花純。この家で、一緒に暮らさないか」
突然の言葉に、戸惑いながらも心が弾む。
ずっと柊弥さんと一緒にいたい・・・

「でも・・・同じところなんて」
「この家は、会社の誰も知らない。俺の隠れ家だから。それに秘書の事は、トップシークレット扱いなんだ」
「いいんですか?」
「仕事が終わっても、ずっと声を聞きたい、顔をみたいんだ。花純が嫌じゃなければ」

嫌なはずが無い。
「私も・・・ずっと傍にいたいです」
「良かった・・・嬉しいよ」
安堵のため息をついて、喜んでいる柊弥さんに、嬉しさが込み上げてくる。

「あの・・・お料理とかもしていいですか?柊弥さん、外食が多いって言ってたから」
「気を遣わなくていいよ。家の事をしてもらうために、一緒に住むわけじゃないから」
「いつも美味しい物食べてるから、手料理なんて嫌ですよね」
「いや、嬉しいよ。好きな人の手料理なんて、食べた事無いから」

本当かなぁ。でも、それが例え嘘でも・・・やっぱり嬉しい
「私、母の代わりに食事も作ってたので、料理は得意ですから」
「ありがとう。楽しみにしてるよ。明日、早速、荷物を取りに行こう。ご家族にも挨拶に行くよ」

お母さん、こんな素敵な人、連れて行ったらびっくりするよね・・・
そして私が選んだ人なら、信じて応援してくれるはず。

「柊弥さん、これから公私共に、宜しくお願いします」
「こちらこそ、花純」

優しくキスをして、抱きしめられる温もり。
柊弥さんの極上の愛で、幸福感に包まれた。
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