俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
俺自身でも知らなかった自分に、時々戸惑う事がある。
それくらい、花純には、自分をさらけ出していた。
その俺を、花純は想ってくれている。

花純に出逢えなかったら・・・
今の俺はいなかった。

もう、花純が傍にいない人生なんて、考えられない。
もし、この手の中から離れることがあれば・・・
俺は俺で無くなってしまう。

「俺も知らない、本当の俺を分かってくれて、ありがとう」
嬉しくて、幸せすぎて、胸が熱くなる。
俺は、花純を抱きしめた。

「ねぇ、花純」
胸に埋まっていた花純が俺を見つめる。
「キスして」
「えっ?」
「花純から俺にキスして」
「えっと・・・」
「俺からばかりだろ?」
「あの・・・いいんですか?私からぎゅっとしたり、キス・・・したりして」
「あぁ、もちろんだよ。その方が嬉しい」

すると、恥ずかしそうに両手を俺の頬に当て、顔を近づける。
そっと触れる唇が離れると、頬を赤らめて、また俺の胸に顔を埋めた。

あんなに乱れる姿を見せてるのに、自分からキスすると恥ずかしがるなんて・・・

愛おしすぎるよ、花純。
今夜は無理をさせてしまいそうだな・・・
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