俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
「ほら、これだけで俺は、パワーがみなぎって来るんだよ」
「本当ですか・・・」
「あぁ、でも今日は忙しすぎて、これだけじゃ足りないな」
そう言うと、私の顎に手を掛け、優しいキスが、段々と激しくなってくる。

「あの・・・柊弥さん・・・仕事中ですから・・・」
「そうだな・・・急ぎの仕事もあるし、夜まで我慢するよ」
最後に軽くキスをして、席に戻って行った。
こんなにドキドキして、愛されて、幸せ過ぎて怖いくらい。

そうだ。ジョンソンさんに会う前に・・・
改めて、F&Dのホームページを見ると、凄い会社なんだと実感する。
社員皆の士気が上がるのも当然のこと。
国内トップ、ううん、国際的にも飛躍するのが約束されたようなものだから。

F&Dとの取引が今後も続けば、晴海商事のこの先は、明るい未来しかない。
失礼が無いようにしないと・・・

ジョンソンさんと会う日は、偶然にも柊弥さんとぶつかったあの日と同じ2月14日。
あれから1年。
ドキドキしたその人と付き合うなんて、思ってもいなかった・・・

前日の朝、出勤の準備に2人が着替えている時、
「チョコの代わりは、何がいいですか?」
と、チョコレートを食べない柊弥さんに聞くと、
「花純以外に何があるんだ?」
と、シャツを着ながら、真顔で言われた。

顔が熱くなって、
「そ、それは、いつも・・・あの・・・夜に」
とベッドを見ると、
「そうだな・・・」

そう言いながら、私の目をじっと見て、シャツのボタンを留める手が止まった。

「少し・・・遅れて行くか」
「えっ?」
腕を引っ張って、そのままベッドに押し倒さた。
「花純が悪いんだ」

結局、そのまま柊弥さんに流されて、明るいベッドの上で愛された。
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