俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
【指輪を外して、危険な告白】
桜吹雪が舞う季節。
私達は感動の結婚式を終え、次の日から、仕事を兼ねて、新婚旅行はニューヨークに行くことにした。
飛行場に着いてチェックインを済ませると、
「柊弥、花純ちゃん、こっちだよ!」
声を掛けて来たのは、ニューヨークに戻る和弥さんだ。

結婚式に出席してくれた和弥さんは、社長が、
「久々に帰って来たんだ。2、3日、こっちでゆっくりしたらどうだ?母さんも喜ぶし」
と、和弥さんを引き止めていた。

「和弥、そうしろよ。代わりに俺が支社に顔だすから」
「僕、柊弥達と一緒に飛行機で戻るよ」
「もう、俺と花純はチケット取ったけど、空席、無いだろ、きっと」
「僕を見くびるなよ。柊弥から予定を聞いて、直ぐにチケット取ったんだ」

唖然とする柊弥さんを横目に、私の方を見た。
「花純ちゃん、一緒にニューヨークに行こうね」
そんなことで、ニューヨークへ、3人でファーストクラスで行く事になった。

「花純ちゃん、凄く綺麗だったよ。あぁー、バージンロードも2人で歩いたら良かった」
和弥さんは、私の横で歩きながら、いつのものようにからかう。

「ねぇ、ニューヨークで、僕が柊弥の代わりになるから、もう1度結婚式挙げる?」
「何を言ってるんだ、お前は。結婚式でも散々花純と一緒に居ただろ!」

柊弥さんが和弥さんを睨みつけると、ふんっ!とそっぽを向く。
結婚式の時の和弥さんというと・・・

「ねぇ、花純ちゃん、一緒に写真撮っていい?」
「はい、いいですけど」
「僕の言う通りにしてくれたらいいから」
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