俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
2人の信頼関係があるからこそ・・・
傍にいると感じる、2人と私の間にある壁・・・
「柊弥君。実は、私の大学の先輩が、工業大学でロボット専攻科の教授でね。久々に顔を出さないかって誘われたの。一緒に行ってみない?」
「それは是非お願いしたい。行く時は声を掛けてよ」
「それじゃ、返事しておくね」
凜とした空気を纏いながら話し合う、美人の皐さんと誰もが認めるイケメン副社長。
凄く似合ってる。
私は・・・皐さんと比べものにならないくらい、子供っぽい・・・
副社長の隣にいて『秘書です』って言うのも、恥ずかしいくらいに。
打ち合わせは進み、皐さんが同席している開発部長と話をしていた。
「柊弥君の意見、早速、会議に掛けてみるね」
一緒に来ていた開発部長は、副社長の話に聞き入り、メモを取っていた。
私は・・・耳を養うどころか、全く付いていけない・・・
「晴海商事は、年末には『F&D.Inc』との交渉があるんでしょ。日本の医療界にとっても、重要な責務ね」
「あぁ、まぁね」
険しい顔をしている副社長。
アメリカにある大手医療機器メーカーで、常に最新機器を発明している『F&D.Inc』。
各国に輸出している会社で、その交渉に、今、プロジェクトが動いていると、富山君が話していた。
会社名は『Future&Doctor』の頭文字らしい。
しばらくすると、打ち合わせが終わり、帰る準備をしていたら、
「柊弥君、ちょっといい?」
部屋の隅で、皐さんがさっきとは違って、不安そうな顔をしている。
その傍に、副社長が近づいて行った。
「ごめんね。私生活まで迷惑かけて・・・」
「いいよ。俺は気にしないから」
「ダメね・・・こんなに好きなのに」
「そんな皐さんだからいいんだよ」
「ありがとう」
副社長のその言葉に、皐さんに笑みが戻る。
小さい声で話をしていたけど、聞こえていた。
ただの幼馴染みの会話とは・・・思えなかった。
副社長は、私の上司。
胸のモヤモヤを打ち消そうと、心で何度も唱える。
帰りの車の中で、皐さんの名前が出ても、顔が引きつらないように・・・
傍にいると感じる、2人と私の間にある壁・・・
「柊弥君。実は、私の大学の先輩が、工業大学でロボット専攻科の教授でね。久々に顔を出さないかって誘われたの。一緒に行ってみない?」
「それは是非お願いしたい。行く時は声を掛けてよ」
「それじゃ、返事しておくね」
凜とした空気を纏いながら話し合う、美人の皐さんと誰もが認めるイケメン副社長。
凄く似合ってる。
私は・・・皐さんと比べものにならないくらい、子供っぽい・・・
副社長の隣にいて『秘書です』って言うのも、恥ずかしいくらいに。
打ち合わせは進み、皐さんが同席している開発部長と話をしていた。
「柊弥君の意見、早速、会議に掛けてみるね」
一緒に来ていた開発部長は、副社長の話に聞き入り、メモを取っていた。
私は・・・耳を養うどころか、全く付いていけない・・・
「晴海商事は、年末には『F&D.Inc』との交渉があるんでしょ。日本の医療界にとっても、重要な責務ね」
「あぁ、まぁね」
険しい顔をしている副社長。
アメリカにある大手医療機器メーカーで、常に最新機器を発明している『F&D.Inc』。
各国に輸出している会社で、その交渉に、今、プロジェクトが動いていると、富山君が話していた。
会社名は『Future&Doctor』の頭文字らしい。
しばらくすると、打ち合わせが終わり、帰る準備をしていたら、
「柊弥君、ちょっといい?」
部屋の隅で、皐さんがさっきとは違って、不安そうな顔をしている。
その傍に、副社長が近づいて行った。
「ごめんね。私生活まで迷惑かけて・・・」
「いいよ。俺は気にしないから」
「ダメね・・・こんなに好きなのに」
「そんな皐さんだからいいんだよ」
「ありがとう」
副社長のその言葉に、皐さんに笑みが戻る。
小さい声で話をしていたけど、聞こえていた。
ただの幼馴染みの会話とは・・・思えなかった。
副社長は、私の上司。
胸のモヤモヤを打ち消そうと、心で何度も唱える。
帰りの車の中で、皐さんの名前が出ても、顔が引きつらないように・・・