ごめん、キミが好き《短編・完結》
「ユイとこうして話すの2週間ぶりかな?」
タクマはあの日以来初めて私に、いつもの天使みたいな笑顔を向けてくれた。
ホッとして私も、肩の力が抜ける。
「18歳、おめでとう。」
「ありがとう。ユイにひとつ追い付いたね。」
なんで泣きそうになるんだろう。
タクマが生まれて18回目の誕生日。
ちゃんと笑顔でお祝いしなきゃ。
何か口にしたら泣き出しそうな私は、しばらく黙り込んだ。
沈黙を破ったのはタクマ。