ごめん、キミが好き《短編・完結》
最近のユイは、ぼ〜っとしてる事が多い。
今年に入ってからは、なかなか家に帰って来ない。
…俺を避けてる様にも感じる。
「ユイ、今日も帰り遅いの?」
「ん〜たぶん…。」
゙誰といるの?゙
そんな事聞けないのは、俺がユイの恋人じゃないから。
「そっか。行ってらっしゃい。」
なかなかユイの、心までは手に入らない。
やっぱり俺が年下だから?
どうしたら振り向いてくれるんだろう?
ユイに恋心を抱いてから、いつもそんな事を考えた。
ユイが高校生の時、年上の彼氏が出来た。
それから俺は、大人になるため背伸びをし始めた。
4歳の差なんて簡単に埋めてやる。
その内、俺の虜になればいい。
そう思ってきたんだ。
そう思って、俺は毎朝ユイの寝顔にキスをする様になった。
まぁ、ユイはガキのいたずらだと思ってたみたいだけど…。