ごめん、キミが好き《短編・完結》
「ユイ、好きだよ。」
どんな言葉を伝えても、ユイから返ってくるのは…
「ありがとう。」
でも問い詰めたりしない。
俺の事好き?
なんて聞けない。
体だけでも繋がってる事が幸せだし、彼女になってなんて駄々こねるなんてガキくさい。
ユイに彼氏が出来る気配もなかったし、安心してたんだ。
ユイは、可愛い。
そこら辺の濃い化粧をした女とは違う。
透き通る白い肌に、大きいとは言えない丸い瞳。長いまつ毛。
目を細めて眩しそうに笑う。
男がほっておかないのも分かる。
俺の不安が的中した。