ごめん、キミが好き《短編・完結》
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明日は俺の誕生日。

ユイと過ごせるなんて願ってない。



友達みんなに日をまたいで祝ってもらった。


ユイが手に入らないなら、めでたくなんかないんだけど…。



ユイは案の定、架空の彼女に祝ってもらってると思ってるんだろうな。



朝に帰って夕方起きると、おじさんとおばさんが、この家に来て10回目の誕生日会の準備をしていてくれた。



ユイは祝ってくれるかな?





毎年恒例だもんね。きっとおばさんに言われて参加する。





なんとかいつも通りの関係を保とうとするユイに、なんだかイライラしてしまう。




ガキな俺は、ユイの冷静さを崩したくて…力任せにユイを抱き寄せた。




「きゃ…タクマ…!」



あのか細い腕で、精一杯抵抗するユイに、諦めがついた。




―ああ…、
ユイは俺を好きじゃない―





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