ごめん、キミが好き《短編・完結》




――――――――――

震えるユイの手を、そっと包んだ。

本当は抱きしめたかったんだけど…




何かある前に間に合って良かった。



今日、ユイを見つけられて良かった。


でも、俺はもう決めたんだ。



ユイを守るのは俺じゃない。側で見守るのも愛かもしれない。




「…もう、子供みたいにユイを困らせたりしないよ。」






そうだ、困らせたりしない。




勝手に好きでいるのはいいでしょ?


これからも一緒に暮らすから、忘れるなんてできないし。





俺のものじゃなくても、側にいられればそれでいい。


見守るのも愛。それだけで幸せなんだ。









そんな俺の些細な幸せも、神様は奪うの?








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