極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜

頬を寄せ合う二人の微笑ましい様子にそれを後ろからただ眺めている私。
親密そうにしているその光景からは明らかに二人が家族だと判断できる。

朝日くんの子供だろうか……。

「そうだ、一夜にも紹介しないとな。こちら天河美詞さん。これからお前の住み込みのシッターさんになる人だよ」
「――っ！？」
「紹介する、俺の弟の一夜。こいつが美詞の新しい雇い主」
「へっ！？」

ちょ、ちょっと待って！
何もかもが驚きで言葉が出てこない。
朝日くんの子供じゃなくて弟？　住み込みのベビーシッター？　雇い主！？
何から消化していいか分からないほど頭が混乱する。

すると朝日くんに抱っこされたままの一夜くんと目が合うと、はにかみながらニコッと笑顔を向けられた。

「えっと……こんにちは～、はじめまして天河美詞です」

ついつい職業病でにこやかに挨拶をしてしまった。

一夜くんを下ろした朝日くんはしゃがんで「挨拶は？」と促している。

そう言うと一夜くんは照れながら「……こちわ」と小さな声で応えてくれた。それがとてつもなく可愛くて思わず抱きしめたくなってしまうじゃない！

って、だめだめほだされてる場合じゃない。