極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜
「朝日くん、あの……色々説明してほしいんだけど」

私はスクっと立ち上がり、背の高い朝日くんを下から睨みつけて詰め寄った。
私に気圧されて、ハハ……と苦笑いしている。

聞くと、一夜くんは朝日くんのお父さんの再婚相手との間にできた腹違いの兄弟で、歳が二十六も離れているのだとか。
そして継母は父親の会社の秘書をしており、どうしても同行しなければならない仕事があったため、泣く泣く一夜くんを置いて昨日から三週間海外へ出張に行ってしまったらしい。

そこで留守のあいだ一夜くんの面倒を見てくれるベビーシッターを探していたところ、ちょうど私が保育士をしていたのを知り急遽お願い……いや、無理やり連れてきたということだ。

「お願いなんてされてないけど」

ジト目で見ると、じゃれつく一夜くんをあやしながら困った顔をした朝日くん。

「追々お願いしようと……」
「初めからちゃんと説明してくれれば私だってしっかり考えたのに」
「ごめん。つい仕事の延長で強引に進めてた」

もうっ! とふくれっ面を見せたけれど、一夜くんを見てしまうと放っておくわけにもいかないという考えにもなる。
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