極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜

それからというもの、朝日くんは毎日帰宅すると一夜くんより先に私の頬にキスをして「ただいま」と挨拶してくるようになった。
それを飯田さんも生温かく見て見ぬふりをしてくれる。

私も彼の顔を見ればなぜか頬が緩みニヤけてしまって仕事にならない。

……でも彼女になることは考えられない。どう考えても私じゃ不釣り合いだと思ってしまうから。

これが終わればこのお屋敷から出て行き、すぐに就職先を探さなければならない無職なのだ。

彼女になる返事もしていないのに、朝日くんはいつも以上に私を甘やかしてくる。

休みになれば二人で出かけたり、行きたかった映画を観に行ったり、ゆっくりカフェでお茶をしたり体を重ねたり……。

彼女でもないのに気を持たせるのは良くないと思いながら、どうしても拒否できずにいた。

彼のエメラルドグリーンの瞳をずっと見ていたいという欲が出てきてしまったから。