マスカレードknight ~サンタ マリア~
震動が心地よかったのか気が抜けたのか、いつの間にか津田さんに寄りかかり、うたた寝してたわたし。起こされて車から降りるとそこには、ぽつんと一軒家。
への字型の大きな屋根が特徴の、和風と現代風をかけ算して割ったみたいなデザインの造りで、周りは高い木ばかり。どこからどこまで敷地なのかも分からないくらい、日常の世界から切り離されてる。
慣れないドレスの裾を持ち上げながら、ぎこちなく足を踏み出すわたしは、小さく舌打ちした津田さんにいきなりお姫様抱っこで抱え上げられた。
「・・・ひゃあっ?!」
「変な声で鳴くな、大人しくしがみついてろ」
慌てて津田さんの首に腕を回し、そのまま運ばれる。
横にスライドした金属製の引き戸をくぐれば、吹抜けになった細長い土間。天井はガラス張り、真っ白な漆喰の壁にグラフィックな絵がならんで飾られ、やっぱり非日常感が漂う。
「来たか明里」
土間の突き当たりを左に曲がったと思ったら、高級ホテルのバーラウンジみたいな部屋が現れて。
広いソファに脚を組んだ真下社長が手にしたグラスをかかげ、不敵に笑って見せた。
「待ちかねた花嫁の登場だな?」
への字型の大きな屋根が特徴の、和風と現代風をかけ算して割ったみたいなデザインの造りで、周りは高い木ばかり。どこからどこまで敷地なのかも分からないくらい、日常の世界から切り離されてる。
慣れないドレスの裾を持ち上げながら、ぎこちなく足を踏み出すわたしは、小さく舌打ちした津田さんにいきなりお姫様抱っこで抱え上げられた。
「・・・ひゃあっ?!」
「変な声で鳴くな、大人しくしがみついてろ」
慌てて津田さんの首に腕を回し、そのまま運ばれる。
横にスライドした金属製の引き戸をくぐれば、吹抜けになった細長い土間。天井はガラス張り、真っ白な漆喰の壁にグラフィックな絵がならんで飾られ、やっぱり非日常感が漂う。
「来たか明里」
土間の突き当たりを左に曲がったと思ったら、高級ホテルのバーラウンジみたいな部屋が現れて。
広いソファに脚を組んだ真下社長が手にしたグラスをかかげ、不敵に笑って見せた。
「待ちかねた花嫁の登場だな?」