マスカレードknight ~サンタ マリア~
レトロ感ただようノブがカチャリと音を立て、突き当りのドアが開く。
高い吹き抜けの天井に開放感のある一面の窓。リゾート風なラタンのカウチソファが置かれ、サイドボードやクイーンサイズくらいのベッドもエスニックテイストの、素敵なゲストルーム。
窓際に近寄ってガラス越しの緑を吸い込んでると、背中からやんわり腕に包まれた。
「今日の明里より綺麗なものは俺にはない」
「亮ちゃんが選んでくれたドレスだからだもん。みんなが似合ってるって褒めてくれたの」
「・・・ウェディングドレスが着られて嬉しいか」
「亮ちゃんのお嫁さんになれたんだぁってすっごく。きっとお腹の赤ちゃんも『お母さんよかったね』って言ってくれてるし、幸せすぎてどうすればいいと思う?亮ちゃん」
「・・・・・・それは俺の方だ明里」
振り向かされて顎の下に指がかかり、唇が重なる。啄むように離れては盗まれ、離れては盗まれ。繋がり続けるキスよりなんだかひどく切なくさせられた。
やがて頬にも鼻にも、瞼にも額にも、優しい口付けの雨が降らされて。深く見つめ合う。
「俺ができるのは明里を道連れにすることだけだと思っていた。子供を残すのは明里にとって幸せなのか・・・、分からない俺は父親と名乗る資格もないだろう」
高い吹き抜けの天井に開放感のある一面の窓。リゾート風なラタンのカウチソファが置かれ、サイドボードやクイーンサイズくらいのベッドもエスニックテイストの、素敵なゲストルーム。
窓際に近寄ってガラス越しの緑を吸い込んでると、背中からやんわり腕に包まれた。
「今日の明里より綺麗なものは俺にはない」
「亮ちゃんが選んでくれたドレスだからだもん。みんなが似合ってるって褒めてくれたの」
「・・・ウェディングドレスが着られて嬉しいか」
「亮ちゃんのお嫁さんになれたんだぁってすっごく。きっとお腹の赤ちゃんも『お母さんよかったね』って言ってくれてるし、幸せすぎてどうすればいいと思う?亮ちゃん」
「・・・・・・それは俺の方だ明里」
振り向かされて顎の下に指がかかり、唇が重なる。啄むように離れては盗まれ、離れては盗まれ。繋がり続けるキスよりなんだかひどく切なくさせられた。
やがて頬にも鼻にも、瞼にも額にも、優しい口付けの雨が降らされて。深く見つめ合う。
「俺ができるのは明里を道連れにすることだけだと思っていた。子供を残すのは明里にとって幸せなのか・・・、分からない俺は父親と名乗る資格もないだろう」