ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
招待状
6月中旬の今頃は雨はシトシトと降り続き、毎日のように肌寒い日が続いていた。
学校の校門を抜ければ左右にあじさいの花が咲き乱れ、私達を昇降口までいざなってくれる。
雨の日に髪の毛がまとまらない感じや、傘が邪魔で友達と距離ができるのは嫌い。
だけど、あじさいについた水滴が滑り台をすベルように流れ落ちていく光景は好き。
色々な好きと嫌いが交差する季節。
白井梨乃は1年A組の教室で、小学校時代からの友人、内田春美とおしゃべりをしていた。
「昨日の歌番組見た?」
「見た見た! 新曲よかったよねぇ!」
梨乃と春美は今流行りのアーティストの新曲の話で盛り上がり始める。
窓の外は相変わらず雨が振っていて、灰色の空模様だ。
北岡中学校の灰色の校舎も、空の色に溶け込むようだった。
そんなどんよりとした雰囲気をかき消すように、廊下から軽快な足音が聞こえてくる。
梨乃と春美は会話を止めてその足音に吸い寄せられるように視線を向けた。
すでに開け放たれた状態の教室前方の戸から、男子生徒が元気よく入ってくる。
学校の校門を抜ければ左右にあじさいの花が咲き乱れ、私達を昇降口までいざなってくれる。
雨の日に髪の毛がまとまらない感じや、傘が邪魔で友達と距離ができるのは嫌い。
だけど、あじさいについた水滴が滑り台をすベルように流れ落ちていく光景は好き。
色々な好きと嫌いが交差する季節。
白井梨乃は1年A組の教室で、小学校時代からの友人、内田春美とおしゃべりをしていた。
「昨日の歌番組見た?」
「見た見た! 新曲よかったよねぇ!」
梨乃と春美は今流行りのアーティストの新曲の話で盛り上がり始める。
窓の外は相変わらず雨が振っていて、灰色の空模様だ。
北岡中学校の灰色の校舎も、空の色に溶け込むようだった。
そんなどんよりとした雰囲気をかき消すように、廊下から軽快な足音が聞こえてくる。
梨乃と春美は会話を止めてその足音に吸い寄せられるように視線を向けた。
すでに開け放たれた状態の教室前方の戸から、男子生徒が元気よく入ってくる。
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