ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
文秋の言葉に納得して頷く。

このゲームが世に出る頃にはこの写真の家族の家が完全再現されている可能性はある。

このゲームが夜に出るなんで考えただけでも恐ろしいけれど。




「そんなこと話してる場合じゃないよ。早くヒントを見つけないと」




春美の言葉に梨乃は我に返った。

そうだ。

こんな無駄話をしている間にも水はどんどん流れ出てきている。

すでに足の裏は濡れ始めていた。

いつもどおりテーブルの上を確認してみる。

さっきもザッと見た通り、4人分の食器と、中央にはロウソクを立てるための燭台が置かれている。




「燭台なんて初めてみた」




中世ヨーロッパ風の映画でしか見たことがなくて、梨乃が感心するようにつぶやく。




「ヒントは?」
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