あなたには言えない

6.普通に・・・って!!

「おはよう。」
「おはよう。」
私が朝ご飯を作っていると、陸玖が起きてきた。

今日は土曜日。
学校は休み。
休みの日に陸玖が朝の7時半に起きてくることなんてない。

「今日は早いね。予定でもあるの?」
私はすかさず聞いてみた。

「別にないよ。それより、俺のもなんかある?」
予定はないようだ。
しかもどうやら朝ご飯を食べるらしい。
私にはびっくりでしかない。

「ああ、食パンと目玉焼きでいい?」
私と同じメニューで大丈夫なのかと不安だった。

「うん。よろしく。」
陸玖は眠そうに目をこすりながら、ソファーに寝っ転がった。
『そんなに眠いのに何で起きたんだろう?
ってか、なんか普通に話せてるのかな?これ・・・』
頭の中がグルグルしてるがとりあえず朝ご飯を作った。

「できたよ。」
私はダイニングテーブルに陸玖の朝ご飯を並べた。
「おお」
陸玖はソファーから起き上がりダイニングテーブルの椅子に座った。

「ありがとう。いただきます。」
陸玖は食べ始めた。
「うまいよ、美月は食わないのか?」
私は一瞬、ドキッとし、慌ててキッチンへ戻った。
『危ない。顔、絶対真っ赤だった』

「私はあとで食べるよ」
今の私では一緒に食べるなんて無理。
「えー!いいじゃん。一緒に食べようよ。」
嬉しかった。
「あ、うん、じゃあ。」
私はいつも陸玖の隣に座ってごはんを食べる。
だからいつも通りの席で食べた。

「ごちそうさまでした。」
しばらくして食べ終わった。
食事中は会話がなかった。
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