あなたには言えない
年越しを迎え、元旦になった。
お母さんからお年玉をもらった。

そのとき、ふと思い立った。

『私ももうバイトできる歳なんだし、
陸玖もしてるんだから、少しでもお母さんたちの負担にならないようにしたい。』
そう思い、お母さんに
「私、バイトしたいです。自分の物のお金ぐらい自分で稼ぎたいです。」
と言った。

お母さんは最初首を傾げていたが、
「美月ちゃんがそう思うならいいよ。応援する。
でも、無理しなくていいからね。」
お母さんは優しい。
「ありがとうございます。」

冬休み中にバイト先を探し、F駅の近くのカフェで働くことにした。
そのカフェなら21時に閉店し片付けをしても、22時には家に着く。

お母さんに話すと、了承を得られた。
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