あなたには言えない
2月15日、今日は陸玖の誕生日。

陸玖は誕生日パーティーを好むタイプではないから、
毎年、ケーキを食べる程度で終わる。

お風呂に入っていた陸玖が部屋に戻ってきた。
プレゼントを渡すなら『いまだ』と思い、
陸玖の部屋のドアをノックした。

陸玖が部屋のドアを開けた。
「何?どうかした?」

「あ、今日誕生日でしょ?プレゼントを渡したくて・・・」
私はドキドキしながら、陸玖にプレゼントを渡した。

「何?これ。開けていい?
」陸玖はプレゼントをその場で開けた。

「おお、俺の誕生日のストーンだ。ありがとう。」
陸玖は笑顔で言ってくれた。

「うん。」
私は部屋へ戻ろうとした瞬間、陸玖に腕を引っ張られ、
陸玖の部屋に入り抱きしめられた。

「陸玖・・・」
私はどうしていいのかわからなった。

「美月。やっぱりこのままじゃ嫌だ。俺と付き合ってよ。」
陸玖は私を強く抱きしめながら言った。

「陸玖・・・」
私は自分の気持ちのフタをとり払った。

「私、陸玖が好き。」
涙が出てきた。

陸玖は私を強く抱きしめた。
「いつかちゃんと親にも言える日が来る。
だから俺を信じて欲しい。絶対大切にする。」
陸玖は強い口調ではっきりと言ってくれた。

「うん。信じる。二人で乗り越えたい。」
涙が止まらなかった。
今までずっと抑えていた思いを開放することができた。

「美月が好き。」
「私も陸玖が好き」

私と陸玖はキスをした。
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