あなたには言えない
夜になり、遊園地を後にした。

近くにイタリアンで夜ご飯を済ませた。

電車で自宅の近くのA駅についた。
さすがにもう手をつなぐことはできない。

私たちは微妙な距離間を保ちつつ家に帰った。

家に帰ると誰もいなかった。
「今日、お母さんもお父さんも仕事でいないんだっけ?」
玄関を開けて中に入り、私は聞いた。

「うん。今日は母さんは夜勤。父さんは当直だってさ。」
陸玖と2人きり。
いつもはどちらかがいるが、稀に両方いない日があり
どうやらそれが今日だったらしい。

「ふーん。」

私たちはそれぞれお風呂に入った。

コーヒーを淹れ、リビングのソファで2人でテレビを見ていた。

視線をすごく感じた。
陸玖の方を見た。
「何?」
私は嫌ではないけど変な空気に心臓が高鳴った。
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