あなたには言えない
それから1カ月後、何も起こらなかった。

『もう、大丈夫かな』
と思い始めた頃。

私は陸玖に告白していた先輩に呼び出され、体育館の裏に行った。
そこには先輩とその友達がいた。

「あの、何でしょうか?」
私は恐る恐る聞いた。
「単刀直入に言うわ。
あなたが陸玖くんの彼女よね?」

私はなんて答えていいのかわからず黙っていた。
「何も言わないってことは、そうなのね。
あんたなんかのどこがいいの?
ブスで色気もない。」
そう言われても何も言えなかった。

すると
「何で何も言わないのよ。」
と、先輩は怒り出し手を挙げた。

『あ、これ、私殴られるやつ。』
私は覚悟を決めて目を瞑った。
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