あなたには言えない

4.迷惑をかけたくなかったのに

高校へ入学してから半年が経過した。

陸玖の周りには友達がいつも囲んでいた。
だからというわけではないが、
学校でもほとんど話すことはなかったし、
上手に存在感を消しているつもりだった。

しかし、予想外なことが起きてしまった。

その年は一段と暑く、10月になっても猛暑日が続いていた。
そんな中、高校で体育大会が開催された。

私は心たちと一緒に、体育大会を楽しんでいた。
陸玖はもともと、イベントが苦手なタイプで参加はするもののダルそうにしていた。

午前中は風もあって、過ごしやすかった。
でも午後になって、風が止んで暑さを増した。

私はそんなのことも気にせず、張り切って玉入れ競争に出場した。
何度も下向いたり上向いたりして玉を入れていた。

ところが、玉を入れようと上を向いた瞬間、目の前が真っ白になった。
なんとなく心たちが私の名前を呼んでいるような気がしながら意識は薄れていった。
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