いちばん、欲しいもの
「女子って............、さ、
クリスマスに何が欲しい、とかあんの?」
聖夜から出て来た言葉は驚くような言葉で。
毎年、毎年、プレゼントを、
嫌がる聖夜が言ったとは思えなくて。
だから....................................
「...............え、と......、彼女でも出来た?」
確証はなくとも、
聖夜の背中にそう問いかけると。
「......っ、ば、ばか!一般論だよ!」
そう言って、
瞬く間に振り返った聖夜。
「.........っ、いやその顔、」
〝照れてるよね?〟と、
聞こうとしたけど、それはさせて貰えなくて。
「いーから、行くぞ!」
半ば強引に、
私の腕を引っ張って歩き出す聖夜。