厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
令嬢たちが掠れた悲鳴を上げた。
「嘘でしょう!? あの孤高の皇帝陛下が……御名呼びを許可ですって!?」
「まさか本当に……? フェイクではなかったの……!?」
「そんな、嫌よ……陛下……!」
言葉に信ぴょう性を持たせるためにわざと仲睦まじい姿を見せつけるつもりかもしれないが、さすがにやりすぎではないか。これでは恥ずかしすぎて居たたまれない。
黙ったままのクリムトに助けを求めて見上げると、彼もまた砂糖の塊を齧らされたような顔をしている。目が合ったが、「諦めてください」とばかりに首を横に振られてしまった。
ハッと我に返った様子のカーネリア嬢が、必死の形相で訴えた。
「陛下、どうかお許しください……! 父がなにかしでかしていたとしても、わたくしはなにも聞かされておらず……!」
「嘘でしょう!? あの孤高の皇帝陛下が……御名呼びを許可ですって!?」
「まさか本当に……? フェイクではなかったの……!?」
「そんな、嫌よ……陛下……!」
言葉に信ぴょう性を持たせるためにわざと仲睦まじい姿を見せつけるつもりかもしれないが、さすがにやりすぎではないか。これでは恥ずかしすぎて居たたまれない。
黙ったままのクリムトに助けを求めて見上げると、彼もまた砂糖の塊を齧らされたような顔をしている。目が合ったが、「諦めてください」とばかりに首を横に振られてしまった。
ハッと我に返った様子のカーネリア嬢が、必死の形相で訴えた。
「陛下、どうかお許しください……! 父がなにかしでかしていたとしても、わたくしはなにも聞かされておらず……!」