厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
ドレスや宝石はあるもので十分だというので、街一番の食事処で腹ごしらえをして、露天商を覗いたり、大道芸を見たりして過ごした。
あちらこちらと足を伸ばすうちに、あっという間に時間は過ぎていく。
そろそろ城に戻らねばならない刻限となり、馬車の待つ場所へと向かう途中、カラフルな店構えの店主から声をかけられた。
「そこのお兄さん、お連れのお嬢さんに甘いデザートはいかがですか?」
フランがそわそわとした仕草を見せたので、銅貨と商品を引き替えて手渡してやる。
真っ白なアイスクリームにカラメルのようなソースがかかった代物を嬉しそうに受け取ったフランは、早速それをひと口頬張り、顔を輝かせた。好みに合ったようだ。
「ほろ苦くて甘い……! 美味しい……! 幸せです~……」
「そうか。……ふ、そんなに気に入ったのなら、またの機会を作ろう」
本来の目的どおり、褒美になったのであればよかったと、満足しながら歩きだす。
しばらくしてもずっと上機嫌に笑っているなと思ったら、彼女の足下がふらふらしだし、異変に気づいた。どうやら先ほどの甘味に、ブランデーのような成分が含まれていたようだ。
あちらこちらと足を伸ばすうちに、あっという間に時間は過ぎていく。
そろそろ城に戻らねばならない刻限となり、馬車の待つ場所へと向かう途中、カラフルな店構えの店主から声をかけられた。
「そこのお兄さん、お連れのお嬢さんに甘いデザートはいかがですか?」
フランがそわそわとした仕草を見せたので、銅貨と商品を引き替えて手渡してやる。
真っ白なアイスクリームにカラメルのようなソースがかかった代物を嬉しそうに受け取ったフランは、早速それをひと口頬張り、顔を輝かせた。好みに合ったようだ。
「ほろ苦くて甘い……! 美味しい……! 幸せです~……」
「そうか。……ふ、そんなに気に入ったのなら、またの機会を作ろう」
本来の目的どおり、褒美になったのであればよかったと、満足しながら歩きだす。
しばらくしてもずっと上機嫌に笑っているなと思ったら、彼女の足下がふらふらしだし、異変に気づいた。どうやら先ほどの甘味に、ブランデーのような成分が含まれていたようだ。