厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
「ん……ライズ様……」
能力のコントロールを覚えてきた彼女だが、寝ぼけると耳が出てしまうこともあるようだ。
考えるより先にそれに手を伸ばし、そっと撫でる。するととろけそうな顔をして、むにゃむにゃと小さな唇を動かす。
「ふにゃ……好き……もっと……」
「……フッ」
ついつい、こちらの口元も緩んでしまう。
(そうか、愛しいとは……こういう感情をいうのかもしれないな)
頭を抱えるように引き寄せて、目を閉じる。
城に着くまでの、穏やかな時間。
密やかな触れ合いは、まどろみの内に過ぎていく――。
能力のコントロールを覚えてきた彼女だが、寝ぼけると耳が出てしまうこともあるようだ。
考えるより先にそれに手を伸ばし、そっと撫でる。するととろけそうな顔をして、むにゃむにゃと小さな唇を動かす。
「ふにゃ……好き……もっと……」
「……フッ」
ついつい、こちらの口元も緩んでしまう。
(そうか、愛しいとは……こういう感情をいうのかもしれないな)
頭を抱えるように引き寄せて、目を閉じる。
城に着くまでの、穏やかな時間。
密やかな触れ合いは、まどろみの内に過ぎていく――。