厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
帝国令嬢の一派が去り、頭数を減らした離宮では、今まで陰に隠れていた者たちが頭角を現すといった権力関係の変動もあったらしい。
そうして一時はやる気を見せた令嬢たちだったが、新しくシルビア姫が迎えられることを聞いて、再び意気消沈してしまった……というような事情も耳に入ってくる。
(シルビア姫……いったいどんな方なのかしら……)
友好的な同盟国という太い関係にあるだけでなく、幼い頃から面識があったなんて、許嫁と考えてもおかしくないほどのアドバンテージではないか。
戦々恐々とした心地で、ごくりと喉を鳴らした。
その後、令嬢の何人かが、ぱらぱらとフランの部屋まで挨拶に来てくれた。離宮に戻った経緯に興味津々の様子であったが、以前のように意地悪をされるようなこともなさそうだと安心する。カーネリアたちがいなくなって過ごしやすくなったと、皆フランに感謝しているのだ。
それからは、離宮で常時開催されている淑女教育の授業や、賢妻になるための学習会に参加したりしながら、自分磨きに専念していった。
そうして一時はやる気を見せた令嬢たちだったが、新しくシルビア姫が迎えられることを聞いて、再び意気消沈してしまった……というような事情も耳に入ってくる。
(シルビア姫……いったいどんな方なのかしら……)
友好的な同盟国という太い関係にあるだけでなく、幼い頃から面識があったなんて、許嫁と考えてもおかしくないほどのアドバンテージではないか。
戦々恐々とした心地で、ごくりと喉を鳴らした。
その後、令嬢の何人かが、ぱらぱらとフランの部屋まで挨拶に来てくれた。離宮に戻った経緯に興味津々の様子であったが、以前のように意地悪をされるようなこともなさそうだと安心する。カーネリアたちがいなくなって過ごしやすくなったと、皆フランに感謝しているのだ。
それからは、離宮で常時開催されている淑女教育の授業や、賢妻になるための学習会に参加したりしながら、自分磨きに専念していった。