厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
呪縛からの解放(5)
当然ながら初めての、夢にまで見たプロポーズ……呼吸するのを忘れるくらい、驚きと感動で頭の中が真っ白になっていた。
やっとのことで舞い上がりそうになる気持ちを抑え、震える声を絞り出す。
「ライズ様……本当に、わ、私で、よろしいのですか……?」
「おまえでなくてはダメだ。おまえしか、いらない」
優しくまっすぐな瞳で覗き込まれ、求愛の言葉が真に迫ってくる。
(信じられない……でも、夢ならどうか覚めないで――)
彼は、じっとこちらを見つめたまま、フランからの返事を待っている。頬を染め、胸をいっぱいにしながら、素直な気持ちを口にした。
「は、はい……。私も、ライズ様をお慕いしております……心から……」
その答えを、ライズは輝くような笑顔で受け止めた。そして長身を屈め、フランの前に片膝をつく。
「フラン……受け取ってくれ」
そう言ってフランの左手をすくい取ると、薬指にそっと指輪を差し込んだ。
大ぶりな紫色の宝石の周りに無数のダイヤモンドをあしらった豪勢なリング。サイズはぴったりで、ずっしりとした重みが存在感を主張している。
やっとのことで舞い上がりそうになる気持ちを抑え、震える声を絞り出す。
「ライズ様……本当に、わ、私で、よろしいのですか……?」
「おまえでなくてはダメだ。おまえしか、いらない」
優しくまっすぐな瞳で覗き込まれ、求愛の言葉が真に迫ってくる。
(信じられない……でも、夢ならどうか覚めないで――)
彼は、じっとこちらを見つめたまま、フランからの返事を待っている。頬を染め、胸をいっぱいにしながら、素直な気持ちを口にした。
「は、はい……。私も、ライズ様をお慕いしております……心から……」
その答えを、ライズは輝くような笑顔で受け止めた。そして長身を屈め、フランの前に片膝をつく。
「フラン……受け取ってくれ」
そう言ってフランの左手をすくい取ると、薬指にそっと指輪を差し込んだ。
大ぶりな紫色の宝石の周りに無数のダイヤモンドをあしらった豪勢なリング。サイズはぴったりで、ずっしりとした重みが存在感を主張している。