厄介払いされた聖獣王女ですが、冷徹なはずの皇帝陛下に甘やかされています
会場には引き続き宴を楽しむようお触れが出された。
ステージを下りたふたりは、まずは皇太后とルークに挨拶をしに行った。当然ながら、ライズの家族である彼らはこのことを事前に知っていたようだ。
「あぁ、やっとライズがお嫁さんを決めてくれて、肩の荷が下りた気分よ」
と、意外にも一番嬉しそうにしていたのは皇太后。
「皇太后様……。本当に私を認めてくださるのですか……?」
「もちろんよ。息子が真に愛する人を見つけ、心から幸せを分かち合える相手を選んだのなら、わたくしも心から祝福します。……というか、この朴念仁では一生見つからないのではと危惧していたけれど、本当によかった。これからが楽しみね。皇妃としての素養? そんなもの後づけでいいのよ。わたくしが手取り足取り教えてあげますからね」
などと言いながら、力強く手を握ってくれる。さらには、
「フラン……いや、義姉上。母上や兄上に対して困ったことがあれば、いつでも相談に乗るからね」
と、杖なしでも歩けるようになったルークが、挨拶のハンドキスをするつもりで優雅に手の平を差し向けてくる。
ステージを下りたふたりは、まずは皇太后とルークに挨拶をしに行った。当然ながら、ライズの家族である彼らはこのことを事前に知っていたようだ。
「あぁ、やっとライズがお嫁さんを決めてくれて、肩の荷が下りた気分よ」
と、意外にも一番嬉しそうにしていたのは皇太后。
「皇太后様……。本当に私を認めてくださるのですか……?」
「もちろんよ。息子が真に愛する人を見つけ、心から幸せを分かち合える相手を選んだのなら、わたくしも心から祝福します。……というか、この朴念仁では一生見つからないのではと危惧していたけれど、本当によかった。これからが楽しみね。皇妃としての素養? そんなもの後づけでいいのよ。わたくしが手取り足取り教えてあげますからね」
などと言いながら、力強く手を握ってくれる。さらには、
「フラン……いや、義姉上。母上や兄上に対して困ったことがあれば、いつでも相談に乗るからね」
と、杖なしでも歩けるようになったルークが、挨拶のハンドキスをするつもりで優雅に手の平を差し向けてくる。