縁切りの神様と生贄婚 ~村のために自分から生贄に志願しましたが、溺愛がはじまりました~
「いつまでふてくされている。菜園では夏野菜が豊富に実っているぞ」
「食べたければ、ご自分でどうぞ」
自分がワガママな態度を取っていることくらいわかっている。
だけど今は素直になれそうになかった。
枕元でため息が聞こえてきた。
切神は呆れ果てているに違いない。
スッと立ち上がる衣擦れの音。
「それなら好きにするがいい。村へ戻るなりなんなりと」
その言葉に薫子は布団の中で大きく目を見開いた。
たまらず布団をはねのけて顔を出すと、そこには険しい表情をした切神が立っていた。
切神は布団から出てきた薫子を見下ろしている。
「それは……どういう意味ですか?」
薫子の声が震える。
心臓が早鐘を打ち、嫌な汗が溢れてくる。
「食べたければ、ご自分でどうぞ」
自分がワガママな態度を取っていることくらいわかっている。
だけど今は素直になれそうになかった。
枕元でため息が聞こえてきた。
切神は呆れ果てているに違いない。
スッと立ち上がる衣擦れの音。
「それなら好きにするがいい。村へ戻るなりなんなりと」
その言葉に薫子は布団の中で大きく目を見開いた。
たまらず布団をはねのけて顔を出すと、そこには険しい表情をした切神が立っていた。
切神は布団から出てきた薫子を見下ろしている。
「それは……どういう意味ですか?」
薫子の声が震える。
心臓が早鐘を打ち、嫌な汗が溢れてくる。