縁切りの神様と生贄婚 ~村のために自分から生贄に志願しましたが、溺愛がはじまりました~
しばらく目を閉じていた薫子だけれど、途中で諦めて布団から上半身を起こした。
囲炉裏では少量の灰がくすぶっている。
暗闇をしばらく見つめていると目が慣れていて、土間に積んである小枝が目に入った。
菊乃はいないが、このままじゃ寒くて眠ることができない。
薫子は土間に降りて小枝を抱えると囲炉裏にくべた。
少し息を吹きかけてやると、すぐに火がついた。
パチパチと音を立てながら揺れる炎をみていると、切神が出した火をどうしても思い出してしまう。
ただの火のくせに勘定があるかのように動き回り、薫子に異変を知らせてきた。
あの火となら、もっと仲良くなれたのにと。
囲炉裏の前で暖を取っていると段々と眠気が蘇ってきた。
菊乃はまだ戻ってこない。
それでも薫子はその場に横になって目を閉じた。
布団に入らなければ熟睡することもないだろう。
そう思い、うつらうつらし始めたのだった。
囲炉裏では少量の灰がくすぶっている。
暗闇をしばらく見つめていると目が慣れていて、土間に積んである小枝が目に入った。
菊乃はいないが、このままじゃ寒くて眠ることができない。
薫子は土間に降りて小枝を抱えると囲炉裏にくべた。
少し息を吹きかけてやると、すぐに火がついた。
パチパチと音を立てながら揺れる炎をみていると、切神が出した火をどうしても思い出してしまう。
ただの火のくせに勘定があるかのように動き回り、薫子に異変を知らせてきた。
あの火となら、もっと仲良くなれたのにと。
囲炉裏の前で暖を取っていると段々と眠気が蘇ってきた。
菊乃はまだ戻ってこない。
それでも薫子はその場に横になって目を閉じた。
布団に入らなければ熟睡することもないだろう。
そう思い、うつらうつらし始めたのだった。