縁切りの神様と生贄婚 ~村のために自分から生贄に志願しましたが、溺愛がはじまりました~
だけど頭に手をやっても肝心のカンザシがない。
それに菊乃にカンザシについて質問された記憶もあった。
「うそ。どこへ行ったの」
あれは切神からもらったものだ。
もう逃げだしてきたと言ってもやはり大切な品物。
それをなくしたなんてとんでもない話だった。
薫子はいつの間にか必死になって部屋の中を探し回っていた。
布団の下。
囲炉裏の中。
薫子が触れていない土間の隅々まで。
だけどどこにもカンザシはなかった。
赤くてキラキラと光るキレイな赤サンゴ。
それを思い浮かべて薫子はその場にペッタリと座り込んでいた。
待てど暮らせど戻ってこない菊乃。
それに菊乃にカンザシについて質問された記憶もあった。
「うそ。どこへ行ったの」
あれは切神からもらったものだ。
もう逃げだしてきたと言ってもやはり大切な品物。
それをなくしたなんてとんでもない話だった。
薫子はいつの間にか必死になって部屋の中を探し回っていた。
布団の下。
囲炉裏の中。
薫子が触れていない土間の隅々まで。
だけどどこにもカンザシはなかった。
赤くてキラキラと光るキレイな赤サンゴ。
それを思い浮かべて薫子はその場にペッタリと座り込んでいた。
待てど暮らせど戻ってこない菊乃。