縁切りの神様と生贄婚 ~村のために自分から生贄に志願しましたが、溺愛がはじまりました~
兄のほうが足音に気がついて振りむたものの、その顔色は真っ青で今にも倒れてしまいそうだ。
「ふたりとも、どうしたの!?」
薫子が駆けつけるよりも早く弟の方が地面に崩れ落ちてしまった。
手を差し伸べようとした兄も力尽きて倒れ込む。
「大丈夫?」
ようやくかけつけた薫子が目にしたのは苦しそうに呼吸を繰り返す兄弟の姿だった。
ふたりともきつく目を閉じていて起きる様子もない。
「菊乃! 手をかして!」
薫子は慌てて菊乃を呼んだのだった。
「ふたりとも、どうしたの!?」
薫子が駆けつけるよりも早く弟の方が地面に崩れ落ちてしまった。
手を差し伸べようとした兄も力尽きて倒れ込む。
「大丈夫?」
ようやくかけつけた薫子が目にしたのは苦しそうに呼吸を繰り返す兄弟の姿だった。
ふたりともきつく目を閉じていて起きる様子もない。
「菊乃! 手をかして!」
薫子は慌てて菊乃を呼んだのだった。