紅色に染まる頃
「伊織さん、私もあなたと出会って人生が変わりました。普通の恋愛や結婚なんて、私には無縁だと思っていました。周りの女性と比べて、私は現代に生きる普通の女性とは違うとずっと悩んでいました。周りに合わせて自分を抑え込もうとしながらも、心のどこかで自分らしく生きたいと思っていました。それが許されるのかずっと悩んでいた私に、伊織さんは、そのままの君でいいと言ってくださいました。その言葉にどれ程救われたか。どれ程心が軽くなったか」
美紅は思い返して視線を落としてから、再び伊織を見つめた。
「伊織さん。あなたのそばなら、私は私らしく生きられます。あなたがそのままの私を認めて包み込んでくれるから。ずっとずっと、あなたと一緒に生きていきたい。自分らしく幸せな人生を歩んでいいんだと、あなたといれば信じられるから。だから、私と結婚してください、伊織さん」
涙で揺れる瞳で真っ直ぐに告げられ、伊織はしっかりと頷く。
「飾らない美紅が一番好きだ。必ず幸せにする」
「はい。私も必ず伊織さんを幸せにしてみせます」
「あはは!美紅が言うと頼もしいね」
「え、もう…。またそんな」
ふくれっ面の美紅の頬に優しく手を添えると、伊織はその瞳を覗き込む。
「結婚しよう、美紅」
「はい、伊織さん」
伊織はケースから指輪を手に取ると、美紅の左手の薬指にそっとはめる。
エレナに頼んで、さり気なく美紅の指のサイズを確かめてもらった甲斐があり、その指輪はピタリと美紅の指に馴染んだ。
「わあ…。キラキラして、夜空の星がここに集まったみたい」
少女のように目を輝かせる美紅に微笑んでから、伊織はゆっくりと美紅にキスをした。
それは幸せな今日という1日を締めくくり、これから先へと続く新たな幸せの始まりを告げるキスだった。
美紅は思い返して視線を落としてから、再び伊織を見つめた。
「伊織さん。あなたのそばなら、私は私らしく生きられます。あなたがそのままの私を認めて包み込んでくれるから。ずっとずっと、あなたと一緒に生きていきたい。自分らしく幸せな人生を歩んでいいんだと、あなたといれば信じられるから。だから、私と結婚してください、伊織さん」
涙で揺れる瞳で真っ直ぐに告げられ、伊織はしっかりと頷く。
「飾らない美紅が一番好きだ。必ず幸せにする」
「はい。私も必ず伊織さんを幸せにしてみせます」
「あはは!美紅が言うと頼もしいね」
「え、もう…。またそんな」
ふくれっ面の美紅の頬に優しく手を添えると、伊織はその瞳を覗き込む。
「結婚しよう、美紅」
「はい、伊織さん」
伊織はケースから指輪を手に取ると、美紅の左手の薬指にそっとはめる。
エレナに頼んで、さり気なく美紅の指のサイズを確かめてもらった甲斐があり、その指輪はピタリと美紅の指に馴染んだ。
「わあ…。キラキラして、夜空の星がここに集まったみたい」
少女のように目を輝かせる美紅に微笑んでから、伊織はゆっくりと美紅にキスをした。
それは幸せな今日という1日を締めくくり、これから先へと続く新たな幸せの始まりを告げるキスだった。