恋、花ひらく
その日の夜、
僕は貴陽と陽介を
呼び出していた。
ホテルのロビーにある
椅子とテーブルに
二人と向かい合って
話した。
「急に呼び出してゴメン。」
「いいよ。」
「昨日は、びっくりしただろ?
…心配してるだろうし、
ちゃんと言おうと思って。」
「…あぁ、大丈夫か?」
貴陽がそう言う。
僕はうなずいて続ける。
「今日、病院行って来た。」
「やっぱり。…病気?」
と、陽介が言う。
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