恋、花ひらく
「トモ、薬を
取ってきてあげて。」
お母さんはトモにそう言うと、
てきぱきと僕の服の
ボタンを外して
楽な姿勢にさせてくれた。
「…もう少しの
辛抱だからね。」
「母さん!これか!?」
トモが薬袋を投げる。
確かにそれだった。
「ありがとう。」
お母さんはそれを
僕に飲ませると、
ずっと背中を
擦ってくれていた。
やがて僕も落ち着いた。
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