恋、花ひらく
保健室に運ばれた僕は、
情けなさに
一人落ち込んでいた。
すると、少しだけ
カーテンが開いて
菜々花先生が顔を出した。
「宮原くん、気分どう?
まだ辛いなら
寝てて良いからね。」
「…大丈夫です。
良くあるんで。」
「でも、ゆっくり
休まないとダメよ。
今日はあなたから
面談の予定
だったけど
後回しにするから。」
「すみません…
僕のせいで。
スケジュールも
狂うのに。」
「いいのよ。
気にしないで
ゆっくり眠りなさい。」
「はい…。」
僕は目を閉じた。
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