なぜか御曹司にロックオンされて、毎日ドキドキと幸せが止まりません!
神永さんは、本来は四人掛けであろうテーブルのとくに見晴らしのいい席の椅子の背もたれを引き、給仕係のように着席を促す。
その瞬間、ふわりといい香りが胸元から漂ってきて、私はドキッとしてしまう。
「朝は軽めがいいと仰ってたので、トーストとトマトとオニオンのスープに、コーヒーを用意してみました」
上機嫌に応える神永さんは、どこからどうみてもエプロン以外、エリート然とした佇まいだ。
前髪はぴちっと上側に撫でつけられているし、腕まくりしているワイシャツにはシワひとつ見られないし、胸元にしめられている品のよいネクタイは誰の目に見ても高級そうである。
だからこそ、出逢ったその日から私との同棲生活を開始したのか、理解に苦しむ。
いや、それ以上にどうして二日目の朝に……。
俯きながら逡巡していると、ふいに神永さんから声を掛けられる。
「きらりさん?」
「あ、」
ふと顔を上げると、目の前に神永さんのイケメンすぎる美貌が間近にあった。
「……っ!」
心臓が大きく脈打つと同時に、私は大きく目を見開いて息を呑む。
さっきまで私の後方にいたはずなのに、どうして大きな背を屈めて、私と視線を合わせているの?
途端、二日目の朝を思い起こして、私の胸はうるさく騒ぎ出す。
私は気持ちを落ち着けるために、こっそり両手をぐっと握った。
すると、神永さんは私の動揺など気付いていないのだろう。
「きらりさん、今朝も朝食を召し上がったら、僕がきらりさんの髪を綺麗にして、職場まで車で送らせてくださいね」
なんて平然とした口調で言ってのけたのである。
「い、いや……あの髪も、職場もすべて自分でできますので」
なるべく顔を神永さんから遠ざけようと、さりげなく私は上半身だけ後ろへ移動させる。
けれど、神永さんも同じくらいだけ距離を詰めてきたので結果、私は椅子の上だというのに、バランスを崩して後ろに倒れそうになってしまう。
その瞬間、ふわりといい香りが胸元から漂ってきて、私はドキッとしてしまう。
「朝は軽めがいいと仰ってたので、トーストとトマトとオニオンのスープに、コーヒーを用意してみました」
上機嫌に応える神永さんは、どこからどうみてもエプロン以外、エリート然とした佇まいだ。
前髪はぴちっと上側に撫でつけられているし、腕まくりしているワイシャツにはシワひとつ見られないし、胸元にしめられている品のよいネクタイは誰の目に見ても高級そうである。
だからこそ、出逢ったその日から私との同棲生活を開始したのか、理解に苦しむ。
いや、それ以上にどうして二日目の朝に……。
俯きながら逡巡していると、ふいに神永さんから声を掛けられる。
「きらりさん?」
「あ、」
ふと顔を上げると、目の前に神永さんのイケメンすぎる美貌が間近にあった。
「……っ!」
心臓が大きく脈打つと同時に、私は大きく目を見開いて息を呑む。
さっきまで私の後方にいたはずなのに、どうして大きな背を屈めて、私と視線を合わせているの?
途端、二日目の朝を思い起こして、私の胸はうるさく騒ぎ出す。
私は気持ちを落ち着けるために、こっそり両手をぐっと握った。
すると、神永さんは私の動揺など気付いていないのだろう。
「きらりさん、今朝も朝食を召し上がったら、僕がきらりさんの髪を綺麗にして、職場まで車で送らせてくださいね」
なんて平然とした口調で言ってのけたのである。
「い、いや……あの髪も、職場もすべて自分でできますので」
なるべく顔を神永さんから遠ざけようと、さりげなく私は上半身だけ後ろへ移動させる。
けれど、神永さんも同じくらいだけ距離を詰めてきたので結果、私は椅子の上だというのに、バランスを崩して後ろに倒れそうになってしまう。