甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
イッショ、ハイル……?
犬丸はあれだよ…?
ルキくんがTシャツを脱いだだけで祈りながら卒倒するような犬丸なんだよ…?
それを3次元のっ、2次元にも劣らないルックスの持ち主とだなんて…!!
「あ…、やはり鼻血………出ました…」
「ふはっ!“やはり”って自覚あんのかよ。
…ほんとかわいーよなあ」
これじゃあお風呂に入っても逆上せちゃう。
安定のこなれ感で私の鼻にティッシュを当ててくれる一条くん。
普通は女の子が鼻血垂らして鼻にティッシュ詰める姿だなんて、うわ…って思うだろうに。
一条くんはそんな顔、いっさいしない。
それって血を見ることに慣れて………ひえっ。
「俺どっちにしろシャワーでいいから、先入ってくるな」
「いっ、犬丸もシャワーでいいよ…!」
「ん。…あ、逃げんなよ」
「ひぃっ!」
そして約15分後。
犬丸はとんでもないものを目にすることになります。