甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。




「エアコンの温度、へーき?」


「………あい」


「今日は楽しかったな」


「……あい」



増えなかったぁぁぁぁぁ……っ。

並んでるっ、
お隣に寝てますよクラスメイトがっ!!


一応は背中を向けて丸まっている犬丸だけど、どんどん一条くんの声が近づいてきてるような……。



「でっ、でんきっ!犬丸にお任せください!すぐに消灯いたし───」


「そんなもったいないことするかって」


「っ…!?あうっ、おう…っ」



あれえ……?気のせい…?

背中から腕みたいなものが回されて犬丸のお腹にあるの、これ見間違い……?



「もーちょっと。…な?」


「ばっ、ばくっ、ばくっ、爆発する……!」


「え、まじ、……犬丸、そこにルキくんいるから気を保て」


「あっ、えへっ」



極力ルキくんには頼りたくなかったようで、一条くんは腑に落ちない様子。

お連れしていたルキくんマスコットのおかげでなんとか取り持った犬丸。



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