甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。




こんなことも少なくない。

両親のライブ参戦日は必ず日帰りとはならないから、また夜遅くまで録画していたアニメの鑑賞会ができる。


もう何周目だっけってくらい観ても飽きないんだから、推しってどうしてあんなに教祖みたいなんだろうね。


ぐへへ。たのしみ。



「いつもごめんな。亜古も一緒に来ればいいのになあ…」


「そうよね~。まさか娘の推しが次元違いだったとはびっくりよー」


「だとしてもアイドルを尊む気持ちは一緒だよ…!むしろ今の時代は負けてないよ2次元だってっ!!」


「「娘かわいい!!!」」



そう、なにを隠そう。

我が家は根っからのオタク一家なのです。


だから、だからね。


そもそもあちらの世界と交わる世界線に生きているはずがないのが犬丸なんです。

・・・・・・学校ひえっ。



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