甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
正直、正直に言っていいならば。
たぶんめちゃくちゃ似合う……!!
むしろ見てみたいっ!!
そして犬丸は。
「ほっ、ほほほっ、保留!!!」
こんなトチ狂ってることを言ってしまったので。
「いーぬーまーるー?」
「ひえっ、ひぃぃ…っ」
「保留ってどーいうこと?なあ、犬丸?」
またかよ体育館倉庫ぉぉぉぉ……っ。
しかも5限が始まったばかりで授業を抜けて来ちゃってるし、もっともっとクラスメイトたちからウワサされてしまう……。
具合が悪くなったんで犬丸さんに保健室に連れていってもらいます───そんなこと言ったよね一条くん。
ここ、保健室ちゃうで。
「あああっ、あれはコスプレに釣られて…!決してそーいう意味ではなくっ」
「…だとしてもあいつだったらルキくんのほうがマシだっつーの」
「わっ…!」
初めて一条くんが強引に犬丸の手を引っ張った……。
ぐいっと体勢が傾くくらい引いて、お決まりのマットの上。