甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。




とっ、とりあえず何から守ればいい…!?

あたまっ!?
それともルキくん……!?


ルキくんは犬丸リュックのなかにちゃんと収納されてるから、うわぁぁぁ頭を守ろうね犬丸……っ!!



「…狙いはどっち?」



隣の叫び声に対して「うるせーなこの犬」と言っている輩たちを一刀両断するかのごとく、村雨くんだけが冷静だった。



「どうやらおまえ、0の人間らしいな?そいつはお前の女なんだろ?
0の女ってことはヴァローレ額も高いはずだ。一石二鳥だなァと思ってさあ」



イエス☆勘違い。


犬丸が2円の価値っていうのも知らないんだこいつらは。

ぎゃふん、ぎゃふん。



「ごめんマル子。ほとんど俺のせいかも」


「いやっ、今の犬丸はもう覚悟できてるんでえ…っ、みんなと関わった時点で狙われる覚悟しながら生きてる身なのでえ……っ」



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