甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
ฅエピローグฅ
「あの、えっと……、い、一条くん…」
「ん?」
「…後部座席とはいえ…、この体勢は交通ルール的にも……その…」
「あー、大丈夫。俺は負傷した犬丸を支えてるだけ。例外例外」
いや……、
おかげさまで犬丸にケガはひとつもございませんけども…。
なんとか一件落着して、明日からまた仲間が増えた賑やかな毎日が始まる。
あれからお迎えの高級車に乗り込んだのは一条くんと犬丸だけ。
村雨くんは沙蘭くんたちに任せて傷の手当てと、一応は病院へ向かっていった。
「園原、すこし遠回りして。犬丸と話したい」
「かしこまりました」
なんですと……っ!!
一条くんのお膝の上には慣れたつもりだったけれど、なぜか気持ち的にも落ち着かない現在。
いろいろあったからかな…。