甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
「さすがに村雨には渡せねーし、沙蘭も油断したらあぶねえ。なんかもう多少は強引でもいいかなって思ってきたわ俺も」
「なっ、わっ…!え…っ」
ちゅっ、と。
触れた頬が一瞬にして熱を持つ。
それをした唇は一条くんのもの。
「いっ、いいい犬丸っ、まだ修行中の身ですので…っ」
「修行って、なんの」
「あっ、えっとっ」
ははっと笑った一条くんの軽やかさに、ぐらっと流されそうになった。
一条くんの柔らかい髪も、ふわっとかすめる匂いも、低い声や男の子にしかない喉仏。
私の身体を支える腕の力だって、なにもかもが同い歳だとは思えない。
「…一条くんのドキドキに…、耐える……修行…です、」
「………園原、」
「かしこまりました」
えっ、え……?
なに、どういうテクノロジー…?
どういった新技術……?