甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
きっと本当に犬丸のことをわんちゃんだと思ってる……。
「うそうそっ!?一条くんがあんなことしてる…!!」
「なにっ、犬丸ちゃん何かしたの…!?」
「ってより……、一条くんが気に入っちゃってない…?アレ…」
そんなに見られたら穴が空いてしまう……!
こちら犬丸、
ダーツの的ではございません皆様。
「でもなんだろ……、愛犬を愛でるご主人さま、みたいな」
「……わかる。だって犬丸ちゃんだもんね」
「2次元に生きてる犬丸ちゃんだもん。むしろ犬丸ちゃんでよかったよね」
ええ…、
クラスメイトたちまで。
犬丸の信頼度ってすごい。
「…それもあるけど違ぇっつーの」
そんな一条くん─ご主人さま─のつぶやき。
お利口さんにスンッと着席した犬丸には聞こえませんで。