甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。




「それに、今日は猿たちも呼んでる。本格的に始動しようと思ってんだよ」



一条くんが私の鼻にティッシュを当てながら柔らかく放ったことで、場の空気は穏やかなものに戻った。


猿たち……?
お猿さんたちが来るの……?

それっていったいどんな状況……??



「やーーんっ!おまた~!やだっ、アタシったらお股ですって!はしたないっ」



そのときだった。

バンッと、広々としたフロアーの扉が開く。



「千明ちゃんが呼び出してくれるなんて久しぶりじゃなぁ~い?も・し・か・し・て、、、アタシとイケないこと───」


「だまれ猿。うるせえ」


「だれが猿だゴラァ!!!?!?アタシはカラダもココロもおしとやかな乙女だっつってんだろーがッ!!」



凄まじいキャラの濃さ。

オカマさんが来たと思ったら、めちゃくちゃ男になった……。



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